自作PCを作りました

今回は自作PCを作ったので使った製品と作ってみた感想をまとめて見たいと思います。
目次
使用パーツ
今回の自作パソコンで使ったパーツとその感想についてまとめてみたいと思います。自作PCやBTOの構成を考える際に使ってもらえると幸いです。
CPU RYZEN7 5800X
CPUは2020年の11月に販売されたばかりのCPUであるRYZEN5000シリーズであるRYZEN7 5800Xを使いました。シングルスレッド性能が従来のRYZENに比べて非常に高く、ゲームでもintelの性能を上回ったことで話題になったCPUです。RYZEN9 5900X以上は性能が非常に高く、intelのCPUが性能では競合できないレベルの商品ですが、5800Xはi9と性能的には競合しています。
またこれまでのRYZEN7にはそこそこ出来のいいリテールクーラーが搭載されていましたが、今回の5800Xにはクーラーがついておらず、コスパは悪くなりました。幸い虎徹が3000円程度で購入できるので今回はこちらを採用しました。
正直コスパはいただけない商品ですが、性能は超一流品で今のところ一部を除いて問題は起きてません。フリーズなども起きず安定しています。また、RYZENはメモリ関係がシビアといううわさが初期にはありましたが、私の環境ではOCメモリのXMPを正常に読み込めたので安心して使うことはできるのかなと思います。
一つだけ問題があるとすれば、なぜかシネベンチR23をやった際に最後の判定前でシステムが落ちてしまうという点です。詳細は謎ですが、少なくともシネベンチR15は通常通り動くうえ、その他ゲームのベンチや通常使うアプリを起動させても落ちることはないのでそこだけが気にかかる点です。
AMD Ryzen 7 5800X without cooler 3.8GHz 8コア / 16スレッド 36MB 105W【国内正規代理店品】 100-100000063WOF
マザーボード msi MAG B550 TOMAHAWK
https://note.com/shirokumaconcept/n/ndb34012f6654
上記の記事を参考にしてコスパがいいということで購入しました。TUFゲーミングが一番の売れ筋ですが、私の買ったパソコン工房ではそれとほぼ同額で、IOパネルがマザーボードについているうえにBIOS書き換えスイッチがついていたためこちらを買いました。
実際の見た目は想像以上にかっこよく、所有感もかなり満たされる一品でした。最初にDRAMのエラーLEDが点灯して困りはしましたが、BIOS書き換えを行ったことでこの問題も解消されたため特に問題は起きていません。
また、このマザーはPCIE4.0に対応しているのにも関わらず肝心のSSDはPCIE3のものを使用しています。これに関してはPCIE4のM.2は値段が高すぎるためコスパ重視で削りました。マザーボードにヒートシンクもついておりますので熱対策も安心です。クリスタルディスクインフォで調べたところ34度と熱暴走は起きていないようです。

BIOS書き換えは、BIOSのデータを入れたUSBを電源を入れていないときに突っ込んでBIOSフラッシュスイッチを押すだけで書き換えできるので、パソコン初心者でも簡単に操作可能です。まよったらこの機能がついているマザーボードを買うのをおススメします。
オンボードサウンドは、ノートパソコン(think pad E490)との比較で比較対象としてはおかしいですが、さすがに音質はこちらのほうが上でした。重低音が強調されて迫力のあるサウンドを楽しめます。使っているヘッドホンはどちらもSONYのMDR-CD900STなのに、音が全然違っていたので驚きです。ノートパソコンを使っている人はデスクトップに変えるだけで音質が変わると思います。
MSI MAG B550 TOMAHAWK マザーボード ATX [AMD B550 チップセット搭載] Ryzen 5000 シリーズプロセッサー MB5028
CPUファン 虎徹mark II
CPUファンはコスパが良い虎徹を選びました。AMDのリテールクーラーは性能はよく、定格でわざわざ社外品のクーラーを使う必要はありません。しかし残念ながらRYZEN7 5800Xにはそもそもクーラーがついていないので、何かしらのクーラーをつける必要があります。余談ですが、虎徹のほうがRYZENリテールクーラー最上位のレイスプリズムよりも冷却能力が高いので買い換えても無駄にはなりません。
静穏性は良好で、ケースファンのほうがかなりうるさいです。定格なら冷却はしっかりとしていますし、PBOつまりAMD公認のOCモードを使ってもある程度大丈夫そうなのですが、ケースの排熱がうまくいかないので定格で使っている状況です。
気になった点としてはリテンションが取り付けにくいことです。ヒートシンクとマザー側の支えがねじでつながっているのですが、このねじを締めるのがかなり大変でした。相当力を加えないとねじを締めることができず、正直二度とヒートシンク外しなくないなぁと思うレベルです。
クーラーの取り付けは言われていたよりも力はいりませんでした。取り付けは大変ですが、全体的なコスパは良好ですね。付属品としては柔らかいグリスも付属していました。
RYZENはスッポン(クーラーにCPUが引っ付いて取れてしまう状態、最悪ピンが折れて壊れてしまう危険な状態)なので柔らかいグリスのほうがおすすめだと思います。
グラフィックボード msi RTX3070 gaming X trio
今回の自作で最も高かったパーツです。RTX3070の中でもOCモデルを選びました。選んだとはいっても、ほとんど品切れだった中で唯一これが残っていたので仕方なく選んだという面もあります。
初めに言いたいのですが、このモデルは初心者にはお勧めできません。

理由は簡単で、無茶苦茶でかいからです。厚みも長さも無茶苦茶でかいです。この大きさのせいでグラボを付けた後の作業性は極めて悪いです。そのうえ価格も高価なので作業をするたびいちいち緊張感があります。3スロットもあるので、存在感はすさまじいです。
OCモデルなのでものすごく光ります。七色に光るので、魅せたいケースには良いモデルかもしれません、ただし、私のケースは全部封印しているのであまり意味はありません。

付属のステーの取り付けはかなり難しく、何度もてこずりました。

取り付けは大変でしたが、肝心なのは性能です。
性能に関しては文句ないレベルです。そもそも比較対象がUHDグラフィクス620なのでもともとの基準値が低く、比較対象としては話にはならないですが、原神のPC版をやったレベルでは全くファンが回転しませんでした。FF14ベンチをやっても特にファンの音を気にすることはないので静穏性は本物です。
というより今できるあらゆるアクションをやってもGPU使用率100%にはならないので、いまの環境だと完全なオーバースペックといえるでしょう。べつにわざわざこのモデルを買う必要はないかもしれませんが、個人的には十二分に所有感を味わえたので買った後悔はありません。
MSI GeForce RTX 3070 GAMING X TRIO グラフィックスボード VD7417
メモリ gskill SNIPER X DDR4-3600 CL19 16GB×2
メモリはgskillのOCモデルを購入しました。はじめはクルーシャルの定格メモリを買おうとしたのですが、自作PCを作るのにBTOと同じ定格メモリを使うのはなんだかなぁということでOCメモリを購入しました。
gskillのメモリはかっこいいのが多いので、ほしいなぁと思っていたのですが、安価に購入できたので即購入しました。
RYZENはメモリに厳しいという噂を聞いたので相性問題に関して心配しましたが、何の心配もなくXMPを読み込んで無事DDR4-3600で動かすことに成功しました。
ちなみにメモリのチップはハイニックスだったので、XMP以上の攻めはやめようと思いました。
G.Skill Sniper X F4-3600C19D-32GSXWB (DDR4-3600 16GB×2)
電源 antec NEO ECO GOLD750
電源はいちばん売れているantecのNEO ECO GOLD 750にしました。OEM元が安心と信頼のSeasonic製なので信頼性は高いでしょう。
RTX3070とRYZEN7 5800Xは750Wもあれば、OCをしても問題はないはずです。セミプラグイン方式ですが、プラグインしなくてもそれなりにケーブルが多いので私の使ったケースだとどうしてもケース内がごちゃごちゃしてしまいます。この電源ならRTX3090の極端なOCモデルを使わなければ特に問題は起こることはないと思います。迷ったらこの電源を使うことおススメします。
80PLUS GOLD認証取得 高効率高耐久電源ユニット NE750 GOLD
ケース antec solo
このパーツは流用パーツです。ほかのパーツが少なくとも2015年以降に販売されたものなのにこいつだけは、2006年設計という極めてアンバランスな構成になっております。2010年代ちょうどsandy brigeのやったような世代に話題になったケースですが、さすがに2021年の自作事情とは合わなくなってきた感は否めません。そもそも、3.5インチベイを外す改造を行わないとRTX3070の中でも特に大きい、gaming X trioはおろかRTX3070の標準的な3ファンモデルも収納することができません。
あんまり需要はないかもしれませんが、antec soloの3.5インチベイを外す改造の方法を乗せた記事を張ります。

一応サイズはATXですが、ATXでもかなりきつきつなサイズなため作業は大変でした。電源の配置は最近では珍しい、上方向です。問題の3.5インチベイも取り外せば事実上すべての空冷グラボを突っ込むことは可能です。全く進められませんがMSIの最上位空冷グラボのRTX3090 SUPRIM Xも大きさ的には突っ込めるはずです。
問題はそれだけではありません。5800XのTDPは105W、RTX3070のTDPは220Wと比較的熱が大きいのに対して、このケースは静穏性が売りのケースのため若干窒息気味です。そのうえデフォルトでついているファンが排気用のファンだけであり、エアフローが極めて悪いです。
定格で使う分には問題はないとは思いますが、PBOやそれ以上のOCをやる際には最低でも前面に92mmファンをつけてエアフローを改善しないと無理でしょう。
ただし、静穏性はすさまじくこのケースに突っ込めばほとんど音がしません。唯一音がするのはケース付属のファンです。このファンもノクチュアの静音ファンなどに変えれば静かになると思うので、かなり驚異的な静穏性です。
見た目も、古臭いと思う人もいるかもしれませんが個人的には好きなデザインで、シンプルで飽きが来ません。ですが全部が黒いパネルで囲まれているのでグラボが光っていても見えることはありません。
3.5インチベイを取り除いてしまったので、SATA SSDや3.5インチHDDを入れる場合は上にある5インチベイを活用する予定です。
SSD WD black SN750 500GB
今のところ、このパソコンにはシステムドライブしか存在しません。そのためこのSSDがこのパソコンのストレージのすべてです。ここだけはこのパソコンが大きく劣っているポイントといえるでしょう。
このSSDを使った理由としては、そもそも持っていたので流用ですが、PCIE3のM.2の中でもTLCのモデルで性能が比較的高いほうであり、システムドライブとしては悪くはないとは思います。
マザーボードに付属のヒートシンクもついているので40度を超えることは基本的にはなく、とても安全に使うことが可能です。
Western Digital WD Black 内蔵SSD M.2-2280 SN750 ゲームPC カスタムPC 500GB NVMe 5年保証 WDS500G3X0C-EC【国内正規代理店品】
作ってみた感想
初心者でも簡単!誰でもできるといいたいところではありませんが、実際は初の自作でしたのでメモリのさし方の具合や、虎徹のリテンションの付け方、グラボの設置など実際は戸惑うポイントが多かったと思います。
また、自作ならコスパがいいかというと必ずしもそうではなく、自作した次の日にツクモのBTOの広告が流れてきました。
この構成で払った金額は流用したパーツの金額を含めないで178000円です。一方で同じような構成の右のほうのPCは195000円ほどで買えてしまいます。完全に0から始める場合はどう考えてもこっちを買ったほうがお買い得です。
保証もPC丸ごとで保証が聞いているので、安心です。もちろんこちらは作る手間がいらないのでらくちんです。
これだと自作PCには何もメリットがないと思う方もいるかもしれません。確かに絶対動くPCを安価でほしい場合はBTOのほうがよいでしょう。しかし、自作PCはどんなPCを作るかというプランニングの段階から楽しいものであり、実際に理想のPCをくみ上げたときは達成感を味わえます。なによりも自分で考えてくみ上げた構成を組み立てたものなので、愛着がわきます。
自作PCを作るときに得た知識も、パソコンを知る上では重要な要素であり、よりパソコンについて親しむ下地もできると思います。
そのため、パソコンやガジェットが好きな方や、そもそもパソコンがあって改造をしたほうが安上がりに済む方には自作PCはおススメできます。
また、この記事を読んでいる方はにはいないとは思いますが、DIY水冷などではさすがに自作したほうが安上がりに済む場合があるので、それらを作りたい方に関しては自作を検討してもよいとは思います。