今回はチュウニズムがなぜ成功したかについて、考察していきたいとおもいます。チュウニズムは2015年に登場して以降、AC音ゲーの定番として定着していき現在では最も有名な音楽ゲームの一角として君臨しているゲームです。
1 操作感
正直この操作感だけで、このゲームの成功の7割がたは決まったと言えるでしょう。
https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/677824.html より
このゲームではグラウンドスライダーという従来のボタンや、タッチパネルを使うゲームとは全く違う、超音波式のセンターでプレイをするという新しい操作方法でプレイをします。
そのため、ただノーツを取るだけでなく、空中の動作も判定されるという新感覚の音楽ゲームを楽しむことができます。この唯一無二の操作感は、その他のAC音楽ゲームや当時はやりだしてきたスマホゲームでも再現できないので、ほかのゲームと上手く差別化できたと言えるでしょう。
初めは、この操作デバイスに譜面製作者が慣れていなかった影響で、やりにくい譜面もありましたが、徐々にこのデバイスにあった譜面も作られることになり、爽快感のある音楽ゲームが徐々に作られていきました。
ある程度、音楽ゲームは元ネタを使い切ってしまったという風潮がある中で操作感が従来の音楽ゲームとは違うという印象をプレイヤーに与えられたのは、チュウニズムにとって極めて大きなアドバンテージになったと言えるでしょう。
2 マーケティング戦略がハマった
1で成功の7割が決まったと言いましたが、残りの三割も重要な要素です。2つ目の理由としては、チュウニズムのマーケティング戦略が上手くいったのが大きいと思います。
チュウニズムでは最初から客層をオタク、特に当時の大学生以下の若年層に割り切った戦略がとられており、オリジナル曲やUI、版権曲のチョイスに至るまで、客層に合わせて作られたゲームだと思います。
チュウニズムでは、明るい曲やポップな曲が多く、渋い曲は当初は少なかったと思います。また、版権曲もアニソンやエロゲソングが中心となってます。 リリース当初に収録されていたJ-popもだんだんと少なくなっていき、verが進むにつれ版権曲のアニソン率は高くなっていきました。
チュウニズムでは版権曲の割合がBEMANIと比べると、かなり多くオリジナル楽曲と比べても楽曲数が多い状態です。そのため、初心者も入りやすく知っている音楽をゲームセンターでプレイするという文化も定着していったと思います。
狙った客層を、しっかりと取り込めたチュウニズムの戦略は商業的に極めてしたたかと言えるでしょう。
3 キャラクターに有名イラストレーターを採用
2と同じような要因ですが、プレイを盛り上げるキャラクターを有名なイラストレーターに外注したのはこのゲームには大きな要因だったと思います。
チュウニズムではキャラクターを選択し、スキル(BEMANIでいうゲージなどの設定)を使うというシステムが取られています。チュウニズムではこのキャラクターを有名なイラストレーターに外注しており、プレイの演出として大きな魅力となっております。
また、キャラクターはマップ(すごろく形式でプレイをするごとにマスが進んでいく)を進めていくごとにゲットができるので、コレクション性が高いです。
4 コラボが多い
チュウニズムはかなりコラボが多いゲームです。コラボ先はアニメや他のゲームなどバリエーションも多いです。そのため、流行りのアニメのアニソンや他のゲームのBGM、さらにはほかの音楽ゲームの代表曲まで豊富な楽曲を収録しており、チュウニズムのプレイヤーはもちろんのこと、移植元のアニメ視聴者やゲームのプレイヤーがチュウニズムに興味を持ってプレイすることも期待できます。
このコラボによって、AC音楽ゲームを始めてやったという声やカードを作って定期的にAC音楽ゲームをやる習慣ができたというプレイヤーも多く、コラボが多いというチュウニズムの性格は、初心者を取り込みやすい文化と言えるでしょう。
5 オリジナル楽曲を人気のコンポーザーに外注
チュウニズムのオリジナル曲の大半は、外注のコンポーザーによるものです。外注のコンポーザーはスマホゲームで人気の楽曲を提供しているコンポーザーであったり、BMSの大会で優勝したり、優秀な成績を収めたコンポーザーの楽曲を提供しているため、音楽ゲーム界隈の中でも特に有名であったり人気コンポーザーの楽曲をを収録しています。そのため、オリジナル楽曲の質も自然と質の高いものが多いです。
6 オプションが初心者にも分かりやすい
チュウニズムはオプション項目が初心者でも簡単に設定できると思います。DDRやIIDXではそもそも設定項目を出すまでにある程度クレ数を積んでいるか、身近に仕様を教えてくれる人がいないと設定項目さえ選ぶことができませんが、チュウニズムの場合は選曲画面から簡単に選び出すことができます。
ハイスピードもBEMANI形式やPIU形式ではBPMから逆算して、倍速をかけたり自分の得意なBPMを知っておく必要がありますが、このゲームではハイスピードはどの曲、どの譜面も基本的には等速であり、自分の好きな速度を見つければ設定を弄る必要が無く便利です。
一番使う設定であろうハイスピード以外の設定も、コンパクトにまとまっており初心者でも経験者でも設定項目を使いこなすことができるため、誰もが遊びやすい環境と言えます。