あの頃のCPUは現在通用するか

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  昔のCPUがどの世代まで対応するかということについてまとめました

Windows 11の必須環境

プロセッサ: 1 ギガヘルツ (GHz) 以上の速度で 2 つ以上のコアを搭載 64bit対応のCPUかSoC

RAM: 4 ギガバイト (GB) 以上

グラフィックス カード: WDDM 2.0 ドライバーを搭載し、DirectX 12 以降と互換性があること

システム ファームウェア: UEFI、セキュア ブート対応

TPM ver2.0対応

ディスプレイ: 高解像度 (720p) ディスプレイ、9 インチ以上のモニター、カラー チャネルあたり 8 ビット

 上記はmicrosoftが提示している必須スペックなので、この条件を満たしてもwindows11が快適に動くかどうかは別問題ですが、一番上のプロセッサー要件を見ると1Ghz以上の速度でデュアルコアのCPUを搭載していればいいという条件です。これに関しては現在販売しているすべてのCPUが対応している条件であり、現行でwindows10として動いているPCもたいていは対応している条件ですので、これに関しては極めてゆるい縛りであり、この条件ではpentium4、athlon 64以前のCPUといった20年前近い化石時代のCPUでない限り動くといってもよいでしょう。(ただし手動アップデートではpentium4でwindows11が動いた実績がある)

 しかし問題はTPM ver2.0対応という点です。TPMというのはセキュリティー機能を提供する機能であり、TPM ver2.0はそれが大幅に強化されたものです。windows11ではこれがシステム要件の必須事項になり、これがwindows11対応のCPUに大きな制限をかける条件となっています。TPM ver2.0に対応するCPUやintel core第四世代以降、AMDのCPUならば2014年以降のCPUといった、CPUの条件の最低値から考えるとかなり新しいCPUを導入しないと達成できないです。

 さらにMicrosoftのホームページを見ると、公式で対応しているCPUにいたってはintelならば第八世代以降のCPU、AMDはRYZENでも2世代目以降とひいき目に見ても考えても、かなり新しめのCPUが記載されています。

Windows 11 でサポートされている Intel プロセッサ

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/design/minimum/supported/windows-11-supported-intel-processors

Windows 11 でサポートされている AMD プロセッサ

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/design/minimum/supported/windows-11-supported-amd-processors

 もちろん公式で発表されているデータはあくまでも、検証してできたものだけであり、実際はもっと古い世代でも動かそうと思えばできるとは思いますが、それでも推奨が2017年後期以降のCPUなので相当厳しい条件であるといえます。その結果、このような厳しい条件が課せられているので中古資産をいまいち生かせないwindows11は人気がないです。

 とはいっても、このことからメインで使う場合は中古でも2018年よりも前のCPUを購入するのはwindowsで使う場合はあまりコスパがよくないことがわかると思いますが、そもそも普通の人はwindows11には移行しないと思いますし、次は現在主力のwindows10の動作条件について紹介します。

windows 10の必須環境

プロセッサ: 1 GHz 以上のプロセッサまたは SoC

RAM: 1 GB (32 ビット) または 2 GB (64 ビット)

ハード ディスクの空き容量:16 GB (32 ビット OS) または 20 GB (64 ビット OS)

グラフィックス カード: DirectX 9 以上および WDDM 1.0 ドライバー

ディスプレイ: 800 x 600

 上記はmicrosoftが提示している必須スペックなので、この条件を満たしてもwindows10が快適に動くかどうかは別問題で、現在win10を使ってる私からもしてもあり得ないくらいガバガバな基準な気もしますが、windows11の動作要件から比べるとかなり緩い条件です。

 1Ghz以上のプロセッサーというのは共通している条件ですが、windows10ではシングルコアでも一応動くということになっていますので、windows10になるとpentium4、pentium mでも数多くの動作報告があります。さすがにpentium3レベルになると拡張命令が対応していないせいで使えないということが多いですが、それでもwindows11よりかは明らかに緩い条件といえるでしょう。

下はintel CPUのwindows対応を表しているものですが、microsoftでも第五世代core CPU、intelは日本では非常に人気のあったsandy bridge世代のcore第二世代CPUまで対応していることが記載されているので、windows10ならばとりあえず現在稼働しているPCの大半は問題がないといえます。一方で、この表から見てもcore2世代は記載がないのでやはりcore2世代はサブでも使用が厳しい時代になったといえるでしょう。

インテル® プロセッサーの Microsoft* Windows® 10 の対応状況について

https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/support/articles/000006105/processors.html

Windows 10 21H2 でサポートされている Intel プロセッサ

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/design/minimum/supported/windows-10-ltsc-2021-supported-intel-processors

 AMDに関しては、人気が非常に高いRYZEN時代のものはもちろんすべてwindows10には対応しています。2013年ごろの製造CPUも対応はしていますが、効率の面からRYZEN以前のAMDのCPUはあまりお勧めできません。

Windows 10 20H2 でサポートされている AMD プロセッサ

https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/design/minimum/supported/windows-10-20h2-supported-amd-processors

ubuntu デスクトップの推奨環境

CPU 2Ghzデュアルコアプロセッサ

メモリ 4GB

ストレージ 25GB

 ubuntuはLinuxのディストリビューションの中でも、特に人気の高いもので手軽に使えることで人気のディストリビューションです。windowsはライセンスごとに購入しなければならないので、複数台のPCを運用しようとなるとそれぞれにwindowsのコストがかかりますが、ubuntuはLinuxなのでOS代が無料ですのでサブで活用しているPCにubuntuを導入する方も増えています。

 上記は公式で出ている条件ではないので、あくまでも参考程度にしてほしいのですが、上のスペックはあくまでも推奨の環境ですので実際はこれよりスペックが低くても使用ができる場合があると思います。また、これはGUIデスクトップ版ですのでCUIのサーバー版はこれよりもかなり条件が甘いです。

 2Ghzのデュアルコアプロセッサということで、core2duo世代でもこの条件ならば使えないことはないといえます。

beatmania IIDX infinitassの必須スペック

CPU ベースクロック2.8Ghz以上必須

Intel core i5-4690以降必須

2015年以降のIntel® core™ i5~i7シリーズ3.2GHz以上、またはAMD A8~A10シリーズ3.5GHz以上推奨

メモリ 8GB

ストレージ 60GB以上

グラフィック機能 メモリ1GB以上を搭載するグラフィックカード推奨 direct X 9.0 必須

 beatmania IIDX infinitassはKONAMIが提供するオンライン音楽ゲームです。このブログを見ている人の何人がプレイしたいかはわかりませんが、ここではPCゲームの最軽量級代表例として紹介をします。

 CPUに関してはベースクロックが2.8Ghz以上必須という条件ですが、これに関してはデスクトップ版ならば現行新品で販売されているサーバー用以外の民生用CPUなら、すべてが対応しているので極めて緩い条件です。

 一方でノート向けのCPUだとクロック数が抑えられたものもあるので、ノート向けCeleronなのでは対応していない場合がありますので注意が必要です。

 実験はしていないので、実際必須スペックに記載されたものよりも前の世代のCPUを使ってソフトが立ち上がるかどうかはわかりませんがとりあえずは第4世代のcoreプロセッサー以降のCPUに関しては最軽量級のゲームは遊べる可能性が高いとはいえるでしょう。

原神(PC版)の最低スペック

システム windows 7 64bit windows10 64bit

CPU Intel core i5または同等の性能を持つもの

RAM 8GB

ビデオカード Geforce GT1030およびより優れた性能を持つもの

Direct X 11

ストレージ 40GB以上

 インフィニタスを最軽量ゲームの代表として挙げたので、原神はそれよりもかなり処理が重いですが軽量級の代表例として取り上げます。上のスペックは最低スペックですが、インフィニタスの必須スペックとは異なりこれは本当に動くレベルの環境なので、おそらくこれで動かすとカクツキますし、PC版らしいリッチなグラフィックを見たい場合は以下の推奨スペック以上を参照してください。

推奨スペック

システム windows 7 sp1 64bit windows 10 64bit

CPU Intel Core i7 または同等の性能を持つもの

RAM 16GB

Direct X 11

ストレージ 40GB以上

 インフィニタスと比較しても最低スペックはもちろん、推奨スペックでも実は原神に関しては求めるCPUの性能はそこまで差がありません。一応はCore i5以上(調べたところ4世代以降が多い)ということで、4コア4スレッド、ベースクロック3.5Ghz以上の性能のCPUならばこのクラスのゲームでもCPU性能は問題ないといえるでしょう。

 ただし、原神とインフィニタスでは求められるグラフィック性能に大きな差が存在し、インフィニタスはオンボードグラフィックでも稼働実績がありますが、原神になるとオンボードはかなり厳しいのでそこに関しては注意が必要です。

microsoft flight simulator 推奨スペック

CPU intel i5 8400 Ryzen5 1500X

メモリ 16GB

グラフィック GTX970

ストレージ 150GB

 現状最重量級のPCゲームです。これの下に最低スペックがありますが、実際は推奨スペックでも動かすのが相当しんどいゲームなので推奨スペックを載せておきます。このレベルになるとCPUのボトルネックもそれなりに発生するので、CPUの世代も8世代以降が推奨されるなど条件もそれなりに厳しくなってきます。また、本当にシミュレーターとして遊ぶならば、本格的なゲーミングPCも必要になってきます。

結局どの世代のCPUまでは使える部類か

 個人的な結論としては、安パイのラインとしてcore第八世代とryzenの第二世代が一つのラインだと思います。基本的にこれより新しい世代のCPUで制限ラインに引っかかることはめったにないですし、これ以降の世代はintelとAMDの競争がバチバチに起こってる世代なので、これ以降の世代のCPUは高性能なCPUが安価に手に入るのでねらい目といえるでしょう。ぶっちゃけ物好きでもない限りこれ以前の世代のCPUを買う必要はないといえます。

 続いてのラインとしては、core第四世代のラインです。ここくらいまではそれなりに対応しているゲームだったりがあるので、今はPC一式を買い替える資金がないから延期しようという踏ん張りをしても問題ないと思います。しかし、重量級のゲームをプレイしようとするとドロップアウト実用面では問題ないが、最新のソフトは遊べないというのがこのラインだと思います。

 続いては、core第二世代のラインです。いわゆるサンおじです。正直まだいけると思っていたのですが、意外にも世間は冷たくもはや軽いゲームでも対応していないと言い切る始末です。まあネットサーフィンくらいは問題ないと思いますが、windows10が一応対応しているから踏ん張り切れているだけで、サンおじが消滅するかは時間の問題かもしれません。

 最後に、私がまだいけると思ってたcore2duo世代ですが、Linuxの軽いディストリビューション以外はことごとく捨てられて、実質windows環境からは追い出されたものにされていて悲しくなりました。もはやwindowsではcore2 duoは亡き者といえるでしょう。

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