このブログも100記事目に到達しました。それを記念して今回は、2020年代のアーケード音楽ゲームの進化、展望などを個人的に予想してみたいと思います。かなり安直な予想ですの、おかしいと思う点もあるかもしれませんが、雑な点はある程度お許しください。
1 ハイフレームレートモニターの使用が一般的になる
1枚目 https://p.eagate.573.jp/game/2dx/27/lightning_model/
2枚目 https://twitter.com/otaquest/status/1301672998127116289
3枚目 https://taiko-ch.net/blog/?p=4124
これは2019年の後半の登場したbeatmania IIDXのlightning modelからすでに始まっている傾向ですが、AC音ゲーはおそらくハイフレームレートのモニター使用が一般的になっていくと思います。
PCのFPSゲームでは相手よりも早く索敵するために240hz表示対応のモニターを使っていたり、最も身近な端末であるスマートフォンでさえも120hz表示モニターが搭載されている中、一回のプレイごとに100円程度かかる比較的高価なAC音楽ゲームが60hモニターの表示が一般的です。AC音ゲーは基本的にはスマホ音ゲーや自分の家でできない体験を提供することにこそ価値があるのにもかかわらずもしもこのまま、スマホ音楽ゲームがソフト面で120fps表示に対応した場合、安価でプレイできるスマホ音ゲーのほうがプレイ環境としてよいという逆転現象が発生してしまいます。こうなってしまうとAC音楽ゲームの競争力はかなり低いです。
また、KONAMIが打ち出したようにAC音楽ゲームでe-sports化を進める場合では、トップ層はほぼ互角所状態でスコア数点差つまり数フレームの判定の差で争っている中、ハード面が60hzモニターのままというのは昨今の音楽ゲーム事情から考えると役不足感は否めません。
このような事情から、オンラインサービスを継続するAC音ゲーは基本的にはハイフレームレートモニターにどんどん切り替わると思います。もしかしたら、2030年ごろには240hz表示モニターが標準的になるかもしれません。
2 公募企画がさらに一般的となる
いまでも、Sound voltexなどでは公募が盛んにおこなわれていますが今後はこの傾向にさらに拍車がかかると思います。
この理由としては一つ目には自宅で音楽、画像、動画制作を行うためのツールを比較的安価に調達できるようになったことが挙げられます。20年以上前は数十万円以上かかっていたものが、だれでもこれらの創作活動に触れられるレベルまでに参入障壁が下がったことで昨今では多くのクリエイターが登場し活躍しています。
また、インターネットの発展により、クリエイター同士の情報交換や、これまではお金をかけて得るようなノウハウや隠れていたノウハウが公開されたりとこれらの影響もクリエイター全体のレベルが上昇につながっています。
そのため、お金を稼いでいない、稼ごうと思っていないアマチュアのクリエイターでさえも確かな実力をもつ人は少なくない人数存在します。これらのクリエイターをピックアップできる公募企画は2020年代の音楽ゲームのコンテンツの主流になっていくと思います。
2つ目はネガティブな理由ですが、フリーランスのほうがコストを削減できるからです。コンポーザーやイラストレーターを正社員として雇う場合、正社員としての給料と厚生費を払う必要がある上に音楽を作るための設備投資や維持費も馬鹿になりません。一方で、評判のいいフリーランスを雇えば、もともとその人の作品が好きな人がそのゲームに興味を持つかもしれませんし、ゲームの製作元も依頼料をその都度払えばいいだけなので厚生費、設備投資費をかけずに済みその分コストを浮かせることができます。
どの業界でも外注化が進んでおり、批判の意見もありますがこのメリットは見逃せないと思います。
3高齢者用にパッケージング化されたAC音ゲーが増える
太鼓の達人RT 日本の心
これは個人的な見解が特に多分に交じっていますが、おそらく高齢者用に設計、または既存の筐体に改造を施されたACゲーム筐体がゲームセンターや老人ホームなどに多く設置されると思います。
上記の画像は太鼓の達人の介護用に向けて設計された筐体ですが、このような筐体が増える可能性があると思います。
その理由として1つ目は、高齢者は比較的資金や時間に余裕があるからです。現在のオンラインサービスを展開しているAC音楽ゲームは中高生、大学生、一部の社会人を狙ったマーケティングを展開しておりますが、中高生は社会人になってもプレイしてくれるという長期的なインカムを期待できるものの、もちろん働いてる人が少なく、給料が低いためその時点でのゲームのインカムは非常に乏しいです。社会人はインカムは中学生数人分以上の期待ができますが、そもそも忙しく時間が取れないため、期待できるインカムにもある程度限界があります。
一方で高齢者層は、時間的に余裕がある上ある程度金銭面でも余裕のある世帯が一定数存在します。さらに、いままでこの市場を本格的に狙ってきたゲームは任天堂以外皆無であり、激戦区である中高生市場を狙うよりもこちらを狙ったほうが都合がよいといえます。
パッケージングや売り方の難易度は高いと思いますし、直近ではコロナ事情ですぐには行動できないという問題はありますが、いまのところACゲームに残された最後の開拓できる市場とも言えます。
2つ目はAC音ゲーが介護に役立つという期待がされているからです。
https://www.kaigokyuujin.net/column_view/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AE%E3%82%84%E3%82%8A%E3%81%99%E3%81%8E%E3%81%A7%E5%81%A5%E5%BA%B7%E3%81%AB%EF%BC%81%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E3%81%A8%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AE%E9%96%A2%E4%BF%82
https://www.asahi.com/articles/ASK4K5F8CK4KONFB019.html
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/0409/30/news084.html
これらの記事では音ゲーやACゲームを高齢者のリハビリに活用している例が紹介されています。今のところは医学的根拠を突き詰められると、若干根拠が乏しいかもしれませんがある介護業界からも期待されているものであることは伝わります。
これからは日本は超高齢化社会を歩むため、介護市場が必然的に拡大します。そこにAC音楽ゲームを売り出すことができれば、AC音楽ゲーム活性化の起爆剤になることができるでしょう。今は、音楽ゲームと脳の活性化、リハビリの効果の関連を調査するべきだと思いますが、いずれ音楽ゲームと脳の活性化やリハビリの効果が医学的根拠を持って認められた場合は介護市場に向けた音楽ゲームのパッケージングは非常に重要だと思います。
現在のところはワニワニパニックや先ほどの太鼓の達人で、介護施設にゲーム機を設置した実績があるバンダイナムコが一歩リードしていると思います。
1枚目 https://arcadeheroes.com/2014/01/28/newsbag-konami-shows-ddr-classroom-edition-ultra-street-fighter-iv-arcade-beta-test-cave-unboxing-beatmania-cabinet/
2枚目 https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7330.html
その他のゲームとしては、Dance Dance Revolutionは体全体を動かすことができるうえ、アメリカでも体育の授業で導入された実績もあるのでかなり候補に近いゲームだと思います。また、同じコナミのゲームとしてはポップンはルール自身は単純ですのでこちらも介護向けのゲームだと思います。
1 枚目 https://chunithm.sega.jp/play/
2枚目 https://sega.jp/product/ongeki/
セガの音楽ゲームは操作性がよく、刺激的なプレイが楽しめるのでUIを高齢者向けにわかりやすく改良すればチュウニズム、オンゲキなどは脳トレ要素もあり非常に介護に向いたゲームになると思います。