CPUの選び方2021年 1月12日現在


 今回はCPUの選び方について個人的に重要視する選び方を説明します。CPUはPCの性能を左右する最も重要なパーツといっても過言ではありません。極論でCPUの性能でPCの性能が決まるといってもよいでしょう。そのため、CPUの選び方をしっかり学んでパソコンを買うことをおすすめします。

CPUとは

 CPUとは日本語で中央処理装置または中央演算処理装置と言います。要するにパソコンで実際に計算をするパーツです。ただし、映像や画像の処理に関してはグラフィックボードの中に搭載されているGPUが担当することがあり、すべての処理をCPUとは限らないです。

 性能が良いCPUを採用することでパソコンのシステム全体の性能を向上させることが可能です。

製造している会社

 パソコン用のCPU(X86プロセッサー)を作っている会社は主に2つの会社です。一つ目は民生用には主にcore iシリーズを製造しているintel社と最近Ryzenシリーズで勢いを盛り返しているAMD社です。

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 上記の表が主に各社が製造しているCPUのブランド名です。下に行くほど性能が高いと思っても差支えはありません。

CPUの性能の見方

 基本的にはさっきの表のCPUのブランド名でCPUの性能の見方は判断することができるのですが、もう少しマニアックなCPUスペックの見方をここでは解説します。

 一番わかりやすい見方はコア数スレッド数です。コア数というのは、計算をする頭脳の数のことを言います。このコア数が多いほど並行処理をしやすくなり結果として計算結果が速く出せるという寸法です。 

 スレッドというのは、おおざっぱに言うと実質的なコア数です。実は高級なCPUだとコア数とスレッド数の数が違うことがありcore i7だと4コア8スレッドなどコア数よりもスレッド数のほうが多いということがあります。そのためスレッド数が多いほどやはり並行処理がしやすいと言えるでしょう。最近ではi7などの高級ラインのCPUだけに搭載されていたスレッドを増やす機能がi3などの廉価グレードのCPUにも搭載されるようになりました。

 続いて、クロック周波数もCPUの性能をみる指標といえるでしょう。クロック周波数とはコンピューターは2進法でデータを処理しており、大まかにいうとオンオフを超高速で繰り返して計算をしています。それのオンオフをクロックと言い、1秒間のクロック数を周波数と呼びます。そのため、周波数が多いほど計算性能が高いと言えます。また、オーバークロックというのは規定されたクロック数よりもより高いクロック数を狙った設定にすることで性能を引き上げることを言います。ただしオーバークロックを行うとCPUの保証が消えるなどのデメリットが消えるので注意しましょう。要するにドラゴンボールの界王拳みたいなものです。ただしRYZENとintelのクロック周波数はintelのほうが値が大きいことが大きいのですが、必ずしもintelのCPUがAMDのCPUを上回る性能とは限りません。

 例えば同コア同スレッドのCPU同士の比較です。左はRYZEN7 5800Xで右はcore i7 10700のものです。ブーストクロックがi7のもののほうが高いですが、実性能はRYZENのほうが明らかに上です。これはクロック数当たりの性能が左のRYZENのほうが高く、クロック数が低くても性能が出せるからです。そのため、クロック数で性能を見る方法はあくまで同会社のCPUのスペックを比較するときに利用するとよいでしょう。

 そのほかにはベンチマークソフトの結果を利用するという買い方もあります。有名なソフトはシネベンチというソフトで、CPUのレンダリング性能を図るソフトとなっております。簡単に言えば、このソフトのスコアが良いほど性能が良いCPUということです。あくまでレンダリング性能をみるテストですので、実際の動作のレスポンスにつながるかというと疑わしい部分もありますが、それなりには参考になります。

 そのほかには便利機能でスペックを見る方法があります。例えばintel製のCPUでオーバークロックを行うのには型番にKがついた高いモデルと、Zという型番のついたマザーボードを買う必要があるので敷居が高いですが、RYZENは基本すべてのCPUがオーバークロックに対応しているなど細かい仕様が違います。

 そのほかにもRYZENにはAMD StoreMIテクノロジーという語弊が多少混ざりますがハードディスクの読み書き速度を向上する機能が搭載されていたりなどしています。このような便利機能で選ぶのもアリです。

ノート用のPCのCPUとデスクトップ用のCPUの違い

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/1289129.html

 この記事では、基本的にはとくに取り上げていない限りはデスクトップ用のCPUのことを解説しています。

 ノートパソコン用のCPUとデスクトップ用のCPUは厳密にみると仕様がかなり違います。特に最近のintelのCPUはモバイル用のCPU(ノート用のCPU)に関してはデスクトップ用とプロセスルールが異なる場合がありますので、かなり仕様が異なります。同じi7ブランドやRYZEN7ブランドでも中身は全く違いますので注意しましょう。

 ノートパソコン用の共通している仕様としては、動作クロックがデスクトップ用に比べて低く、低消費電力です。そのため、性能よりも効率を重要視した構成となっております。また、ノート用のCPUは、intel製はもちろんデスクトップ向けではグラフィック機能が基本的に省かれているRYZENでも標準搭載されています。

 ただし、一部の変態ノートPCはデスクトップ用のCPUが入っている場合もあるので、すべてがすべてこの例に当てはまるわけではありません。

intelのCPUの特徴

Intel、企業ロゴを14年ぶりに変更 - ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2009/03/news058.html

 日本で一番有名なCPUの会社だと思います。intel入ってるのキャッチコピーが有名でしょう。最近ロゴが変わりました。

 日本で一番有名なので、日本国内のPCに搭載されているCPUのシェアは断トツです。

 intel製CPUのメリットの1つ目は、手に入りやすい点です。基本的にパソコンショップならばどこでも手に入れることができます。また、多くのノートパソコンに搭載されています。

 2つ目のメリットとしては、安定性が高いです。2011年リリースしたsandy bridgeで圧倒的なシェアを取ったことにより世の中のあらゆるソフトウエア、アプリケーションがintelのCPUに最適化したつくりになっているため当然安定性も高いですし、性能が出るようになっています。たいていのソフトが素直に性能が出せるようになっているので、PC初心者にはおすすめです。

 3つ目はメリットとも言えるし、人によってはデメリットともいえるかもしれませんが基本的にはintelのCPUには内蔵グラフィックがついています。intelのcoreシリーズの対抗馬のRYZENシリーズのデスクトップ版には基本的には画像の処理を行うチップが搭載されていません。そのため、RYZENを採用する際には絶対にグラフィックボードを搭載する必要があります。

(ただし、ローエンドのアスロンやデスクトップ用のRYZENでも型番にGつきのものはグラフィックボードなしでも画像が映ります。またノート用は当たり前とは当たり前ですがすべて映ります。)

 そのためRYZENで自作PCを組む場合は、ただパソコンを組むだけでも追加でグラボ代が最低1万円以上がかかるうえ、グラボという別のパーツを介する必要があるので安定性は若干下がります。

(ただし最近は、intel製のCPUでもデスクトップ用のFという型番がついたものはグラフィック機能がありません)

 4つ目のメリットは2020年の後半から出てきたメリットなのですが、intel製のCPUはコスパがいいです。2018年くらいの時はintelは性能重視、AMDはコスパ重視といわれていましたが今では逆転しています。AMDのRYZENシリーズと比べるとコスパ良くコア数の多いCPUが購入できます。また、3つ目のメリットと合わせるとグラボ代が浮かせられるので、ゲームなどをしない一般的な業務だけのPCを作るなら、intel製のCPUを採用することで相当コスパの良いPCを作ることが可能です。

 デメリットとしてはまずはオーバークロックを行うための敷居が高いです。intelのCPUでオーバークロックを行うためには高いZやXの型番がついたマザーボードが必要なうえ、CPUもKという型番のついた少し高いCPUが要求されるためオーバークロックそのものの敷居が高いです。RYZENではこの条件がかなりゆるいです。

 2つ目のデメリットは、絶対的な性能でRYZENシリーズ比べると劣るようになりました。コスパは高くなったのですが、RYZEN5000シリーズが登場して以降コスパを無視した純粋な性能で考えた場合RYZENのほうがCoreシリーズよりも性能が上になってくることが多くなってきました。しかもintelの場合はあらゆるソフトに最適化されている状態の、いわゆる下駄をはいた状態でRYZENに負けているのでこれは無視できないでしょう。

 3つ目のデメリットはRYZENに比べて消費電力が大きくなりました。アイドル時の消費電力はまだintelに分がありますが、最近のintelのCPUは構造が進化していないためクロック数を挙げてごまかしていることが多く、その結果膨大な電力を食います。これにより性能ではぎりぎり追いつこうとしている状態ですが、電気も漏れ出た電流からの熱も多く発生しています。この熱を対処しないとCPUは性能が出ないのでintelのハイエンドCPUを使うには高級なCPUクーラーが必要です。

 4つ目は、3つ目でも指摘した通り最近のintelのCPUはほとんど進化していません。モバイル向けは多少進化していますが、デスクトップ向けでは全くと言っていいほど進化していないので2015年以降にCPUを買った場合は買い換える必要性があるか疑問になるレベルです。なんなら2011年に登場したCPUがいまだ比較対象になっているので、intelのCPUの性能の進化は鈍足です。ただし、これのおかげでintelの中古CPUはコスパが高いとも言えます。

 ここまで書きましたが、intelのCPUは可もなく不可もなく言う感じで初心者にはお勧めできる商品です。

AMDのCPUの特徴

AMDへようこそ ׀ ハイパフォーマンス・プロセッサー&グラフィックス
https://www.amd.com/ja

 最近になり、intelを猛烈に追いつこうとしている会社です。RYZENブランドのCPUの成功で勢いに乗っている会社ですが、このRYZEN CPUはintelのcoreに比べると癖が強いCPUで世代ごとによってかなり性能が違うのでcoreに比べると買い方にコツがいります。

 RYZENはcoreシリーズと違って今のところは、世代が交代することによって飛躍的に性能が向上しています。RYZENシリーズ最初の1000番台と最新の5000番台では全くと言っていいほど性質が違うCPUです。そのため、RYZENで性能を比較する際には世代も重要な要素になっています。そのうえでも個人的には3000番台までと5000番台からのRYZENの市場での性質は全く違うのでそこで分けて考えてみたいと思います。

RYZENで共通していること

 RYZENはBとXという型番のついたマザーボードを購入すればオーバークロックが可能です。Bの型番がついたマザーはそこそこ安価に購入できます。また自動オーバークロックツールであるPBOという機能も存在するため、RYZENはとてもオーバークロックの障壁が低いです。

 一方で基本的に、RYZENではGという型番のついたCPU以外は内蔵グラフィックがついておらず、グラフィックボードの購入が必須となっております。そのため最低限のエコシステムを組む際の値段はintelよりは高額です。

 

3000番台まで

 RYZEN3000番台までは、intelよりもコスパが良くコア数が多いCPUを買えるというコスパ重視のCPUの要素も強かったと思います。これまではintelの競争相手がいなかったことにより一般用は4コア程度までのCPUが主流で8コアになるとハイエンド扱いされていましたが、RYZENが登場したことにより一般用でも12コアや16 コアのCPUが登場するなど一種の革命が起きました。

 コア数が多いと同時処理が重要な動画編集などの作業が改善するため、格安でワークステーションを組む際にはRYZENの採用が目立っていきました。一方で1コア当たりの性能はcoreシリーズに比べると低く、1コア当たりの性能が重要視されるゲームなどではcoreシリーズが採用されるなどある意味役割が明確だったと思います。

 安価でコア数を増やせた理由はチップレットアーキテクチャーというRYZEN独自の構造が大きいです。

 上記の図を見ればわかりますが、coreシリーズは単純ですがRYZENシリーズはかなりごちゃごちゃしています。これが安価に多コアCPUを作る秘訣です。

 intelでは一つのダイ(黒い大きい四角形)に単純にコアがあります。一方でRYZENでは数個の小さいコアをCCXという単位でまとめてこれをCPUのコアの単位にしています。またCCXをオレンジの棒(インフィニティーファブリックという)をつなぐことによりCCX同士でも合体することができます。

 詳しいことは難しいですが、半導体は小さいチップのほうが不良品率が小さいので小さいチップで集めたRYZENのほうが無駄が省けて安価にCPUを作ることが可能になったようです。

 ただし、このごちゃごちゃした構造により最適化されていないソフトではいまいち性能が発揮できなかったり、インフィニティーファブリックを介すると遅延(レイテンシ)が発生してしまうという問題があります。そのため、使用どころを選ぶCPUでもありました。

5000番台

シングルスレッドでも最速。「Zen 3」採用の「Ryzen 5000」シリーズ徹底検証 - エルミタージュ秋葉原
https://www.gdm.or.jp/review/2020/1105/368230

 問題はここからです。3000番台と違って5000番台ではCCXの単位が8コアになりました。そのためCCXを介した遅延が抑えられるようになり、性能が大幅に向上しCPUの性質も扱いやすくなりました。そのため今まで違って汎用性を兼ね備えた、真の高スペックCPUとして君臨しています。
 また無駄を省いたことにより。クロック数当たりの効率も上昇したため、苦手だった1コアの性能coreシリーズを超してゲームでもRYZENが強いCPUになりしました。

 ただし、性能が上がった一方で価格もかなり高くなり、もはやintelの廉価品どころかRYZENの廉価品がcoreシリーズになってしまうという数年前とは逆転した状態です。

 また5000シリーズは6コア以上のラインナップのみが存在するため、安価なCPUが存在せず5000番台のRYZEN5とRYZEN7はかなりコスパが悪いので現状RYZEN9 5900X以上がスイートスポットというかなり特殊な状況になっています。RYZEN9はi9の対抗馬ではありますが、スペックではi9はとても勝てないのでRYZEN9は唯一の無二の地位を確立しています。

 上記で説明したととおり、RYZENはintelのCPUに比べると癖が強いです。また、5000番台は弱点を解決しているとはいえそもそもの値段が高いです。そのためRYZENならば無条件に高スペックだから買おうというより、用途に合っているからRYZENを採用するというほうが正しい買い方な気がします。正しい使い方をすれば、このCPUではintelよりも安価に高スペックを手にすることも可能です。

どちらのCPUを買えばいいか

 まもなくデスクトップ向けではintelの11世代coreプロセッサーが登場しますが、これは現時点から考えてはずれ商品ですので10世代の安いCPUをおすすめします。これらを踏まえて予算が潤沢である方は問答無用でRYZEN9 5950X、RYZEN9 5900Xを買いましょう。現時点で最もスペックの高いCPUです、基本的にこれらよりもスペックの高いCPUは存在しないです。

 安価にゲームPCを組み立てたい場合はintel系を採用しましょう。RYZEN5000シリーズのほうがフレームレートが稼げますが、そこまで劇的な違いは存在しないのでコスパ面に関しては10世代coreCPUのコスパは健在です。

 動画編集の場合は、安価になっている場合RYZEN3000シリーズを購入しましょう。3000シリーズは安価に多コアCPUを購入できるので、マルチスレッド性能が重要視される動画編集では効果を発揮します。3000シリーズもそこまで極端にゲームが弱いわけではありませんので、そこまで心配をする必要はないです。

 RYZEN2000シリーズ以前は、メモリの相性問題などもあり全般的にブラッシュアップされた3000シリーズが前世代となり安価に購入できるようになった現在ではあまり買うメリットはありません。ジャンカーなどはともかくとして、初心者がRYZEN2000シリーズを購入するのはお勧めできません。さらにRYZEN以前のAMDのCPUはかなり性能が低いので全く初心者にはお勧めできません。

 intel系に関しては、性能がここ最近上昇していない分逆に言うと中古CPUでもそこそこ性能がいいのでまだマシです。10世代はコスパがいいですが、i7-2600Kなどの旧世代のハイエンドCPUでも日常業務だと使うことが可能です。ただしintel系は頻繁にマザーボードの仕様を変えてくるので、CPUを乗せるマザーボードは注意をしましょう。

上記の画像は2021年現在新品として売られているデスクトップ向けのCPUのまとめです。参考にしてください。なおcore Xシリーズに関しては記載していませんが、あれの最新世代は今のところ買う理由がほとんどないので察してください…

 なおノートパソコンCPUに関してはintelのCPUもイノベーションが続いているうえ、モバイル向けRYZENシリーズはまだスペックが未知数ですので、安定を狙うならモバイル向けcoreのほうが無難だと思います。


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